運行管理者とは、道路運送法及び貨物自動車運送事業法に基づき、事業用自動車の運行の安全を確保するための業務を行なう者をいいます。
自動車運送事業者は、営業所ごとに一定の人数の運行管理者を選任しなければなりません。
運行管理者の役割は事業用自動車の運行の安全を管理すること
安全運行を確保し、交通事故の防止を図る
運行管理者の役割は、事業者の代わりに法令に定められた運行の安全確保に関する業務を行なうということです。つまり、運行管理者には、交通事故防止をするという責任があります。運行管理者は、輸送の安全の責任者であるということをしっかりと認識して、その業務を行なわなければなりません。
事業者と運転者のパイプ役としての役割
運行管理者は、法令で定められた業務を確実に遂行しなければなりません。そのためには実務知識を身につけることが必要です。
しかし、それだけではなく、日頃から運転者と積極的にコミュニケーションをとり、必要ならば運転者の声を会社に伝えることも運行管理者の重要な役割のひとつです。
運行管理者の業務
具体的な業務として、以下のものが挙げられます。
- 乗務員台帳、乗務員証等の作成
- 運転者の指導監督
- 事業用自動車の運転者の乗務割の作成
- 点呼
- 事故の記録
- 安全運行の指示
- 休憩・睡眠施設の保守管理 など
運行管理者の資格を取得するメリット
運行管理者の資格を取得するメリットとして。以下のことが考えられます。
- 運送事業の運営に不可欠
- 長く安定して働きやすい
運送事業の運営に不可欠
自動車運送事業者は、保有している車両の台数に応じて運行管理者を配置する義務があります。そのため、有資格者を求めているケースが多いです。運行管理者の資格があれば、ドライバーからキャリアアップして幅広く活躍できる可能性もあります。
長く安定して働ける
運行管理者は、基本的にはデスクワークです。ドライバーより体への負担が少なく、50代や60代になっても働きやすいということができます。長く安定して働くために資格を取得するということも十分ありです。
運行管理者になるには
運行管理者になるには、自動車運送事業の種別に応じた種類の運行管理者資格者証を取得する必要があります。運行管理者資格者証を取得するには次の二つの方法があります。
- 運行管理者試験に合格する。
受験資格として、次のいずれかに該当する必要があります。- 事業用自動車の運行管理に関する1年以上の実務経験
- 自動車事故対策機構が行なう基礎講習の受講
- 事業用自動車の運行の安全の確保に関する業務について一定の業務経験その他の要件を備える。
- 取得しようとする運行管理者資格者証の種類に応じた種別の自動車運送事業(貨物軽自動車運送事業を除きます)の事業用自動車の運行の管理に関し5年以上の実務経験がある。
- その間に自動車事故対策機構が行なう運行管理に関する講習を5回以上受講している。5回以上の講習のうち、少なくとも1回は基礎講習を受講している。
運行管理者講習
運行管理者に選任された場合、次のように運行管理者講習を受けなければなりません。
- 新たに運行管理者に選任された場合
基礎講習または一般講習 - 既に運行管理者に選任されている場合
2年ごとに一般講習
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