運行管理者試験の種類と合格基準(配点)

運行管理者試験は貨物と旅客の2種類

運行管理者試験には、貨物自動車運送事業の試験(貨物)と旅客自動車運送事業の試験(旅客)の2種類があります。

貨物と旅客両方の資格を取ることはできますが、貨物と旅客を同時に受験することはできません。受験申請できるのは1種類のみです。

貨物・旅客のどちらを受けるのが良いかというと、需要は旅客よりも貨物の方が多い傾向があります。

運行管理者試験の出題分野

運行管理者試験は、貨物と旅客それぞれ、下に掲げる法令等(法令に基づく命令等を含みます)について行なわれます。

貨物自動車運送事業法(貨物)・道路運送法(旅客)

貨物では貨物自動車運送事業法、旅客では道路運送法に関する問題が出題されます。

道路運送車両法

業務で使用する車両の安全に関わる内容について出題されます。

道路交通法

道路交通法のなかでも、運行管理に関連する部分、特に飲酒運転や過労運転に関する基準について出題される場合が多いです。

労働基準法

労働基準法のうち、運転を伴う労働に関する内容、特に連続運転時間や休憩時間、拘束時間についての問題がよく出題されます。

運行管理者の業務に関し、必要な実務上の知識及び能力

運行管理者としての業務に関する内容について出題されます。

貨物試験の分野毎の出題数

 出題分野出題数
(1)貨物自動車運送事業法関係8
(2)道路運送車両法関係4
(3)道路交通法関係5
(4)労働基準法関係6
(5)その他運行管理者の業務に関し、必要な実務上の知識及び能力7
 合計30

旅客試験の分野毎の出題数

 出題分野出題数
(1)道路運送法関係8
(2)道路運送車両法関係4
(3)道路交通法関係5
(4)労働基準法関係6
(5)その他運行管理者の業務に関し、必要な実務上の知識及び能力7
 合計30

法令等の改正に関する注意事項

法令等の改正があった場合は、法令等の改正施行後6カ月は改正部分を問う問題は出題されません。

「自動車運転者の労働時間等の改善のための基準」の改正について

「自動車運転者の労働時間等の改善のための基準」の改正が2024年(令和6年)4月1日から施行されました。

この改正に関係する運行管理者試験の問題について、運行管理者試験センターから下記の発表がされています。

令和6年度第1回運行管理者試験は、改正後の改善基準告示をもとに出題します。

(運行管理者試験センター『「自動車運転者の労働時間等の改善のための基準」の改正(令和6年4月1日施行)に伴う運行管理者試験問題の出題について』より)

(参考:運行管理者試験センター『自動車運転者の労働時間等の改善基準告示に係る今後の出題方針について』

運行管理者試験の合格基準(配点)

運行管理者試験の合格基準(合格点)は貨物・旅客共に、次の①及び②を同時に満たすように配点されています。

  • ① 原則として、総得点が満点の60%(30問中18問)以上であること。
  • ② 上表の(1)~(4)の出題分野ごとに正解が1問以上であり、(5)については正解が2問以上であること。

運行管理者試験の合格率

直近5回の合格率は、下表のとおりです。

貨物

試験実施年度受験者数合格者数合格率
2024年度(令和6年度)第2回20,755人7,084人34.1
2024年度(令和6年度)第1回24,993人8,224人32.9%
2023年度(令和5年度)第2回22,493人7,701人34.2%
2023年度(令和5年度)第1回26,293人8,805人33.5%
2022年度(令和4年度)第2回23,759人8,209人34.6%

旅客

試験実施年度受験者数合格者数合格率
2024年度(令和6年度)第2回6,430人1,904人29.6
2024年度(令和6年度)第1回6,469人1,984人30.7%
2023年度(令和5年度)第2回5,434人1,984人36.5%
2023年度(令和5年度)第1回5,158人1,780人34.5%
2022年度(令和4年度)第2回4,675人1,651人35.3%

さらに過去の合格率についてはこちらをご覧ください。
『運行管理者試験の合格率は?』

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