運行管理者試験の合格率は?

運行管理者試験は以前と比べて難しくなり、合格率が下がってきている傾向があります。

運行管理者試験の合格率は、過去5年間を平均すると貨物が34.4%、旅客が35.2%です。年によって上下するにしても、ともに35%前後で、同じくらいの難易度と言えるでしょう。

このページでは、直近の運行管理者試験の合格率と過去の合格率の推移をご紹介しています。

2024年度(令和6年度)第2回運行管理者試験の合格率

2024年度第2回運行管理者試験の合格発表がありました(2025年4月2日)。

今回は前回と比べて合格率は、貨物は少し上がり、旅客は逆に少し下がりました。

今回の運行管理者試験の受験者数・合格者数・合格率は、下の表のとおりです。

試験の種類受験者数合格者数合格率
貨物20,755人7,084人34.1%
旅客6,430人1,904人29.6%

受験者数は、貨物・旅客ともに減りました。昨今の運送業界の状況を考えると、運送業界を取り巻く環境が背景にあると言えそうです。

2024年4月からドライバーの時間外労働の上限規制が厳しくなりました。今後も運行管理者の重要性が増していくであろうことに変わりはありません。

合格率は前回試験と比べて、貨物は1.2%上がり、旅客は1.1%下がりました。難易度は前回とそれほど変わっていないと言えるかも知れません。

運送業界における運行管理者の重要性が今後も増すであろうことを考えると、運行管理者試験の難易度は今後も高いことが予想されます。

運行管理者試験は以前に比べて難易度がアップしています!

運行管理者試験(貨物)は、毎回2~3万人が受験し、合格率は40%前後で推移していて、数年前までは比較的易しい試験でした。

社会的影響の大きい重大事故が発生している状況の中、運行管理業務の重要性が高まっています。運行管理者試験(貨物)は最近の傾向として難易度が上昇し、合格率も低下しています。

下表を見ると、合格率は2013年度(平成25年度)第1回試験で初めて20%を下回りました。2014年度(平成26年度)第1回試験では15%をも下回っています。

もはや一夜漬けの勉強で合格することは難しいと言えます。とは言うものの、十分な試験対策をすれば、合格はそれほど難しくないと思います。

運行管理者試験の過去の合格率(合格率の推移)

貨物

過去5回の平均を見ると、貨物の合格率は33.9%です。

試験実施年度受験者数合格者数合格率(%)
2024年度(令和6年度)第2回20,755人7,084人34.1
2024年度(令和6年度)第1回24,993人8,224人32.9
2023年度(令和5年度)第2回22,493人7,701人34.2
2023年度(令和5年度)第1回26,293人8,805人33.5
2022年度(令和4年度)第2回23,759人8,209人34.6
2022年度(令和4年度)第1回28,804人11,051人38.4
2021年度(令和3年度)第2回27,982人9,028人32.3
2021年度(令和3年度)第1回34,164人10,164人29.8
2020年度(令和2年度)第2回32,575人14,295人43.9
2020年度(令和2年度)第1回39,630人12,166人30.7
2019年度(令和元年度)第2回新型コロナウイルスの感染拡大防止のため中止
2019年度(令和元年度)第1回36,530人11,584人31.7
2018年度(平成30年度)第2回29,709人9,743人32.8
2018年度(平成30年度)第1回35,619人10,220人28.7
2017年度(平成29年度)第2回29,063人9,605人33.0
2017年度(平成29年度)第1回37,774人13,238人35.0
2016年度(平成28年度)第2回29,621人6,069人20.5
2016年度(平成28年度)第1回36,028人10,868人30.2
2015年度(平成27年度)第2回29,520人8,582人29.1
2015年度(平成27年度)第1回32,699人7,402人22.6
2014年度(平成26年度)第2回27,610人10,180人36.9
2014年度(平成26年度)第1回25,501人3,674人14.4
2014年度(平成26年度)臨時11,542人4,064人35.2
2013年度(平成25年度)第2回27,405人10,236人37.4
2013年度(平成25年度)第1回30,161人5,815人19.3
2012年度(平成24年度)第2回※22,792人5,535人24.3
2012年度(平成24年度)第1回27,649人11,401人41.2
2011年度(平成23年度)第2回23,174人11,088人47.8
2011年度(平成23年度)第1回29,170人13,663人46.8

※)2012年度(平成24年度)第2回試験においては、大幅な難易度上昇に伴い、18点以上の合格基準が「17点以上」に引き下げられる措置が取られました。

旅客

過去5回の平均を見ると、旅客の合格率は33.3%です。

試験実施年度受験者数合格者数合格率(%)
2024年度(令和6年度)第2回6,430人1,904人29.6
2024年度(令和6年度)第1回6,469人1,984人30.7
2023年度(令和5年度)第2回5,434人1,984人36.5
2023年度(令和5年度)第1回5,158人1,780人34.5
2022年度(令和4年度)第2回4,675人1,651人35.3
2022年度(令和4年度)第1回5,403人2,167人40.1
2021年度(令和3年度)第2回5,787人1,999人34.5
2021年度(令和3年度)第1回6,740人2,196人32.6
2020年度(令和2年度)第2回7,610人3,604人47.4
2020年度(令和2年度)第1回9,714人3,026人31.2
2019年度(令和元年度)第2回新型コロナウイルスの感染拡大防止のため中止
2019年度(令和元年度)第1回8,263人2,624人31.8
2018年度(平成30年度)第2回7,605人2,868人37.7
2018年度(平成30年度)第1回8,998人2,856人31.7
2017年度(平成29年度)第2回8,588人2,928人34.1
2017年度(平成29年度)第1回10,462人3,694人35.3
2016年度(平成28年度)第2回8,028人2,085人26.0
2016年度(平成28年度)第1回8,169人2,876人35.2
2015年度(平成27年度)第2回7,027人2,269人32.3
2015年度(平成27年度)第1回6,889人1,205人17.5
2014年度(平成26年度)第1回5,709人1,200人21.0

運行管理者試験の合格点

貨物の試験科目と合格点

貨物の運行管理者試験科目は下記の5分野です。

  1. 貨物自動車運送事業法関係:出題数8問
  2. 道路運送車両法関係:出題数4問
  3. 道路交通法関係:出題数5問
  4. 労働基準法関係:出題数6問
  5. その他運行管理者の業務に関し、必要な実務上の知識及び能力:出題数7問

貨物の運行管理者試験に合格するには、次の①及び②を同時に満たす得点が必要です。

① 原則として、総得点が満点の60%(30問中18問)以上であること。
② 上記の1.~4.の出題分野ごとに正解が1問以上であり、5.については正解が2問以上であること。

旅客の試験科目と合格点

旅客の運行管理者試験科目は下記の5分野です。

  1. 道路運送法関係:出題数8問
  2. 道路運送車両法関係:出題数4問
  3. 道路交通法関係:出題数5問
  4. 労働基準法関係:出題数6問
  5. その他運行管理者の業務に関し、必要な実務上の知識及び能力:出題数7問

旅客の運行管理者試験に合格するには、次の①及び②を同時に満たす得点が必要です。

① 原則として、総得点が満点の60%(30問中18問)以上であること。
② 上記の1.~4.の出題分野ごとに正解が1問以上であり、5.については正解が2問以上であること。

運行管理者試験に合格するには

運行管理者試験は年々難易度がアップしてきています。合格点を取るには、しっかりと勉強する必要があります。一夜漬けの勉強で合格することは難しいと言えます。

ですが、めちゃくちゃ難しいというわけでもありません。独学でも十分合格することはできます。

早目に試験対策に取り掛かることをお勧めします。

こちら(↓)のページでは、運行管理者試験に合格するための勉強方法やテキスト&問題集について、私自身の経験を踏まえてお伝えしています。よろしければ、ご参考にしてください。
『運行管理者試験に合格するための勉強方法』

運行管理者試験はCBT試験に移行

運行管理者試験は、以前は筆記試験でしたが、2021年度(令和3年度)の試験からCBT試験に全面的に移行しました。

CBT試験とは、テストセンターに行って、問題用紙やマークシートを使用せず、パソコンの画面に表示される問題を見てマウス等を用いて解答する試験です。

普段からパソコンをあまり使っていない人は、パソコンの操作に慣れておく方がいいのではないでしょうか。

CBT試験については、こちらをご覧ください。
『運行管理者試験のCBT試験について』

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