運送業が利用できる新型コロナウイルスに関する資金繰り支援について

新型コロナウイルス感染症の拡大の影響を受けている事業者のための資金繰り支援には以下のものがあります。運送業でも利用できます。

1.民間金融機関による信用保証付融資
2.政府系金融機関による融資

条件はあるものの、信用保証の一般枠とは別枠で、最大5.6億円の保証や実質金利0%で融資を受けることができます。

以下は、2020年4月20日時点でのものです。
2020年度(令和2年度)補正予算の成立が前提とされています。今後内容が変更される可能性があります。

1.民間金融機関による信用保証付融資

経営が不安定になった事業者のための、資金繰り支援制度です。

「セーフティネット保証4号・5号」と「危機関連保証」があります。一般枠とは別枠で信用保証を増やせます。

それぞれの保証額は、一般枠とは別枠で2.8億円。つまり最大5.6億円の保証枠を付けることができます。

これらと併せて「信用保証付融資における保証料・利子減免」という制度を使うと、保証料の減免・実質無利子・無担保・据置最大5年の優遇が受けることができます。

売上高の減少率による制限などがありますが、別枠保証が受けられるのは大きいです。今経営が苦しい人はかならずチェックしてください。

セーフティネット保証4号

突発的災害(自然災害等)の発生時の支援措置です。

対象中小企業者

(イ)指定地域において1年間以上継続して事業を行っていること。

(ロ)災害の発生に起因して、当該災害の影響を受けた後、原則として最近1か月の売上高等が前年同月に比して20%以上減少しており、かつ、その後2か月を含む3か月間の売上高等が前年同期に比して20%以上減少することが見込まれること。(売上高等の減少について、市区町村長の認定が必要)

内容(保証条件)

①対象資金:経営安定資金

②保証割合:100%保証

③保証限度額:一般保証とは別枠で2億8,000万円

セーフティネット保証5号

業況の悪化している業種の中小企業向けの支援です。

指定業種で、最近3か月間の売上高が前年同期比5%以上減少している企業が対象です。

運送業では、下記の業種が指定されています。

  • 一般乗合旅客自動車運送業
  • 一般乗用旅客自動車運送業
  • 一般貸切旅客自動車運送業
  • 一般貨物自動車運送業(特別積合せ貨物運送業を除く)
  • 特別積合せ貨物運送業
  • 特定貨物自動車運送業
  • 貨物軽自動車運送業
  • 集配利用運送業
  • 利用運送業(集配利用運送業を除く)

対象中小企業者

①指定業種に属する事業を行っており、最近3か月間の売上高等が前年同期比で5%以上減少。※時限的な運用緩和として、2月以降直近3ヶ月の売上高が算出可能となるまで は、直近の売上高等の減少と売上高見込みを含む3ヶ月間の売上高等の減少でも 可。例)2月の売上高実績+3月、4月の売上高見込み

②指定業種に属する事業を行っており、製品等原価のうち20%以上を占める原油等の仕入価格が20%以上上昇しているにもかかわらず、製品等価格に転嫁できていていない中小企業者。(売上高等の減少について、市区町村長の認定が必要)

内容(保証条件)

①対象資金:経営安定資金

②保証割合:80%保証

③保証限度額:一般保証とは別枠で2億8,000万円

2.政府系金融機関による融資

政府系金融機関による融資制度には、以下のものが用意されています。

・新型コロナウイルス感染症特別貸付
・新型コロナウイルス対策マル経融資
・危機対応融資

これらは別枠の融資制度なので、すでに借入をしていてもOKです。

さらに利子を負担してくれる制度「特別利子補給制度」を併用すると、実質無利子で融資を受けることができます。

「特別利子補給制度」の条件は、政府系金融機関による融資制度を利用した人のうち、以下の条件に当てはまることです。

・個人事業主(小規模に限ります)
・小規模事業者(法人)で売上高が15%以上減少した人
・中小企業者で売上高が20%以上減少した人

利子が補給される期間は、借入後当初3年間です。

新型コロナウイルス感染症特別貸付

信用力や担保に依らず金利は一律で、融資後の3年間まで金利が0.9%引き下げられます。据置期間は最長5年です。

【融資対象】新型コロナウイルス感染症の影響を受けて一時的な業況悪化を来たし、次の①または②のいずれかに該当する方
①最近1ヶ月の売上高が前年又は前々年の同期と比較して5%以上減少した方
②業歴3ヶ月以上1年1ヶ月未満の場合、または店舗増加や合併、業種の転換など、売上増加に直結する設備投資や雇用等の拡大を行っている企業(ベンチャー・スタートアップ企業を含む。)など、前年(前々年)同期と単純に比較できない場合等は、最近1ヶ月の売上高が、次のいずれかと比較して5%以上減少している方
a 過去3ヶ月(最近1ヶ月を含む。)の平均売上高
b 令和元年12月の売上高
c令和元年10月~12月の売上高平均額
【資金の使いみち】運転資金、設備資金【担保】無担保
【貸付期間】設備20年以内、運転15年以内【うち据置期間】5年以内
【融資限度額(別枠)】中小事業3億円、国民事業6,000万円
【金利】当初3年間基準金利▲0.9%、4年目以降基準金利
中小事業:1.11%→0.21%、国民事業:1.36%→0.46%
【利下げ限度額】中小事業:1億円、国民事業:3,000万円
※金利は令和2年4月1日時点、貸付期間5年、信用力や担保の有無にかかわらず一律

新型コロナウイルス対策マル経融資

別枠1,000万円の範囲内で当初3年間、金利が通常の貸付金利から▲0.9%引下げられます。据置期間が運転資金で3年以内、設備資金で4年以内に延長されます。

【利用できる人】最近1か月の売上高が前年または前々年の同期と比較して5%以上減少している小規模事業者の方

【資金の使いみち】運転資金、設備資金

【融資限度額】別枠1,000万円

【金利】経営改善利率1.21%(令和2年4月1日時点)より当初3年間、▲0.9%引下げ

危機対応融資

商工組合中央金庫の危機対応融資です。

信用力や担保に依らず一律金利とし、金利が融資後の3年間まで0.9%引き下げられます。据置期間は最長5年です。

【融資対象】新型コロナウイルス感染症の影響を受けて一時的な業況悪化を来たし、次の①または②のいずれかに該当する方
①最近1ヶ月の売上高が前年又は前々年の同期と比較して5%以上減少した方
②業歴3ヶ月以上1年1ヶ月未満の場合、店舗増加や合併、業種の転換など、売上増加に直結する設備や雇用等の拡大している企業(ベンチャー・スタートアップ企業を含む。)など、前年(前々年)同期と単純に比較できない場合等は、最近1ヶ月の売上高が、次のいずれかと比較して5%以上減少している方
a 過去3ヶ月(最近1ヶ月を含む。)の平均売上高
b 令和元年12月の売上高
c令和元年10月~12月の売上高平均額

【資金の使いみち】運転資金、設備資金

【担保】無担保

【貸付期間】設備20年以内、運転15年以内【うち据置期間】5年以内

【融資限度額】3億円

【金利】当初3年間基準金利▲0.9%、4年目以降基準金利1.11%→0.21%(利下げ限度額:1億円)
※令和2年4月1日時点、貸付期間5年、信用力や担保の有無にかかわらず一律

特別利子補給制度

「新型コロナウイルス感染症特別貸付」、「新型コロナウイルス対策マル経融資」若しくは「危機対応融資」により借入を行った中小企業者のうち、以下の要件を満たす方に適用される利子の補給制度です。

①個人事業主(事業性のあるフリーランス含み、小規模に限る):要件なし
②小規模事業者(法人事業者):売上高▲15%減少
③中小企業者(上記➀➁を除く事業者):売上高▲20%減少
※小規模要件は、以下のとおりです。
・運輸業:従業員20名以下

【利子補給】
・期間:借入後当初3年間
・補給対象上限:
(日本公庫等)中小事業1億円、国民事業3,000万円
(商工中金)危機対応融資1億円
※利子補給上限額は新規融資と公庫等の既往債務借換との合計金額です。