一般貨物運送業の許可要件などが変更されます

2019年11月頃から一般貨物運送業の許認可要件などが変更されます。現在より厳しくなる見込みです。

貨物自動車運送事業法の改正に伴うものです。

変更の概要

貨物自動車運送事業法施行規則関連

欠格事由

  1. 許可を受けようとする者と密接な関係を有する者(親会社、グループ会社、子会社等)の具体的内容として、許可を受けようとする者の議決権の過半数を所有していること等が定められます。
  2. 「聴聞決定予定日」の通知方法が定められます。

事業計画の変更

事前届出とされている各営業所に配置する事業用自動車の数の変更から、以下のものが除かれます。

  1.  事業の継続的遂行の観点から問題を生じるおそれがあると認められる当該数の変更を行おうとする場合
  2. 変更を行おうとする者が法令遵守が十分でないおそれがあると認められる場合
  3. 一定の規模以上の増車を行おうとする場合

運送約款の認可基準の明確化

約款において運賃と料金とを区分して収受する旨定める必要のない特別の事情がある場合として、「申請に係る運送約款の対象となる運送等が、その役務の提供の性質上同号に規定する運賃及び料金を分別して収受することが困難であると国土交通大臣が認める場合」が規定されます。

独自の運送約款を制定し認可を受ける場合、運賃と料金とを区分して収受する旨が明確に定められていることが必要となります。宅配便等、運送の性質上困難であると認められる場合は除かれます。

運賃と料金とを区分して収受する旨が明確に定められている運送約款を使用するには、運賃と別建てで収受する料金の届出を行なっていることが必要です。標準運送約款を使用する場合でも同様です。

事業の適確な遂行のための遵守義務の新設

事業の適確な遂行に関する基準が定められます。

  1. 保有する全ての事業用自動車を収容し、かつ、当該事業用自動車の点検及び整備を適切に行うために十分な規模の自動車車庫を有すること。
  2. 健康保険法、労働者災害補償保険法、厚生年金保険法及び雇用保険法の定めるところにより納付義務を負う保険料を納付していること。
  3. 十分な損害賠償の支払能力を有すること。

貨物自動車運送事業輸送安全規則関連

輸送の安全に係る基準として、自動車車庫の位置に関する基準(原則として営業所に併設すること等)を位置付ける。

「一般貨物自動車運送事業及び特定貨物自動車運送事業の許可及び事業計画変更認可申請等の処理について」関連

点検及び整備管理体制等

点検及び整備管理に関する指揮命令系統が明確であることの確認が必要となります。

欠格事由

欠格事由の具体例が追記されます(申請者の役員に占めるその役員の割合が2分の1を超える者や、申請者の株主と株主の構成が類似している者など)

法令遵守要件の厳格化

  1. 許認可の申請者が法人である場合、常勤の役員だけでなく非常勤の役員も含めて行政処分の有無がないことが要件とされます。
  2. 申請日前の行政処分の有無を確認する期間について、従来の期間の2倍程度に延長されます。
    「申請日前3カ月(悪質な違反の場合は6カ月)」
    →「申請日前6カ月(悪質な違反の場合は1年間)」
  3. 事業規模の拡大となる認可申請に係る認可基準が追加されます。

事業用自動車の数の変更に係る認可の取扱い

事業用自動車の数の変更については『トラックの減車・増車の手続きが変わります』をご覧ください。

運送約款の認可基準

上記の運送約款の認可基準の明確化の場合に該当する場合を除き、運送に対する対価としての運賃と役務に対する対価としての料金とを区分して収受することについて明確に規定されていること。

「一般貨物自動車運送事業及び特定貨物自動車運送事業の許可及び事業計画
変更認可申請等の処理について」の細部取扱について

事業用施設の使用権原の確認期間の延長

営業所、車庫・休憩施設、自動車車庫が賃借物件の場合、契約期間が延長されます。

  • 「概ね1年」→「概ね2年

損害賠償能力の確認事項の追加

損害賠償能力に関して、対物の任意保険の限度額が 200 万円以上であることが新たに確認されます。

事業規模の拡大

事業規模の拡大となる認可申請(例:営業所の新設、車庫の拡張、一定の規模以上の増車等)が制限される場合が拡充されます。

一定の規模以上の増車とは、次のような増車を言います。

  • 「今回増加する車両数+申請日前3カ月間に増加した車両数(※)」が申請日3カ月前時点の当該営業所の車両数の30%以上かつ11両以上となる増車

※例えば当該3カ月間に10両増車・5両減車している場合、申請日前3カ月間に増加した車両数は5両として計算されます。

資金計画審査の厳格化

許可申請に係る資金計画として計上する費用の期間が以下のように延長されます。

  • 人件費、燃料費、油脂費、修繕費 2カ月→6カ月
  • 車両費、施設購入・使用料 6カ月→12 カ月

事業用施設の写真について

許可又は認可申請時において、申請に係る営業所等に事業遂行上必要な設備等が用意されていない場合等には、事後的に当該設備等が設置されたこと等を証する写真の提出が求められるようになります。

必要な写真の例)

  • 営業所:机や電話、パソコン、コピー機などや点呼を行うスペース
  • 休憩・睡眠施設:ソファーや布団、ベッド、給湯器など