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関東運輸局の役員法令試験(令和6年3月実施)の問題と正答

令和6年3月27日に関東運輸局で実施された一般貨物の役員法令試験の問題と正答です。

関東運輸局は東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県、茨城県、群馬県、栃木県、山梨県の1都7県を管轄しています。

※内容には誤字・脱字その他の間違い等がないように心掛けておりますが、もしもありましたらご容赦いただけますと幸いです。

役員法令試験(令和6年3月実施)問題と正答

(出典元:関東運輸局『一般貨物自動車運送事業の経営許可申請等に係る法令試験問題』)

(注意事項)
1.設問の文中において、法令等抜粋している設問の中には文言を一部省略しているものもあります。
2.各設問の語句の定義については、各法令の定めによります。

Ⅰ. 次の問題の文章で正しいものに○を、誤っているものに×を( )内に記入しなさい。

問題1
【道路運送車両法】(日常点検整備)
 自動車の使用者は、自動車の走行距離、運行時の状態等から判断した適切な時期に、国土交通省令で定める技術上の基準により、灯火装置の点灯、制動装置の作動その他の日常的に点検すべき事項について、目視等により自動車を点検しなければならない。

【道路運送車両法】( ○ )
第47条の2

問題2
【貨物自動車運送事業法】(事業計画)
 国土交通大臣は、一般貨物自動車運送事業者が事業計画に違反していると認めるときは、当該運行管理者に対し、事業計画に従い業務を行うべきことを命ずることができる。

【貨物自動車運送事業法】( × )
第8条第2項
誤:運行管理者に対し
正:一般貨物自動車運送事業者に対し

問題3
【道路運送法】(自動車に関する表示)
 事業用の貨物自動車を使用する者は、その自動車の内側に、使用者の氏名、名称又は記号その他国土交通省令で定める事項を見やすいように表示しなければならない。

【道路運送法】( × )
第95条
誤:内側
正:外側

問題4
【貨物自動車運送事業法】(許可の申請)
 一般貨物自動車運送事業の許可を受けようとする者は、氏名又は名称及び住所並びに法人にあっては、その代表者の氏名及び住所を記載した申請書を国土交通大臣に提出しなければならない。

【貨物自動車運送事業法】( × )
第4条
誤:(代表者の)及び住所

問題5
【道路運送車両法】(継続検査)
 登録自動車又は車両番号の指定を受けた検査対象軽自動車若しくは二輪の小型自動車の使用者は、自動車検査証の有効期間の満了後も当該自動車を使用しようとするときは、当該自動車を提示して、国土交通大臣の行う継続検査を受けなければならない。この場合において、当該自動車の使用者は、当該自動車検査証の写しを国土交通大臣に提出しなければならない。

【道路運送車両法】( × )
第62条
誤:自動車検査証の写し

 

問題6
【自動車事故報告規則】(速報)
 事業者等は、その使用する自動車について2人以上の死者を生じた事故があったときは、電話、その他適当な方法により、24時間以内においてできる限り速やかに、その事故の概要を運輸支局長等に速報しなければならない。

【自動車事故報告規則】( ○ )
第4条

 

問題7
【貨物自動車運送事業輸送安全規則】(点呼等)
 貨物自動車運送事業者は、アルコール検知器(呼気に含まれるアルコールを検知する機器であって、国土交通大臣が告示で定めるものをいう。)を営業所ごとに備え、常時有効に保持するとともに、点呼により酒気帯びの有無について確認を行う場合には、運転者の状態を目視等で確認するほか、当該運転者の属する営業所に備えられたアルコール検知器を用いて行わなければならない。

【貨物自動車運送事業輸送安全規則】( ○ )
第7条第4項

 

問題8
【道路交通法】(最低速度)
自動車は、法令の規定によりその速度を減ずる場合及び危険を防止するためやむを得ない場合を除き、高速自動車国道の本線車道(政令で定めるものを除く。)においては、道路標識等により自動車の最低速度が指定されている区間にあつてはその最低速度に、その他の区間にあつては政令で定める最低速度に達しない速度で進行してはならない。

【道路交通法】( ◯ )
第75条の4

 

問題9
【貨物自動車運送事業報告規則】(運賃及び料金の届出)
 一般貨物自動車運送事業者、特定貨物自動車運送事業者及び貨物軽自動車運送事業者は、運賃及び料金を定め又は変更するときは、あらかじめ、運賃料金設定(変更)届出書を、地方運輸局長に提出しなければならない。

【貨物自動車運送事業報告規則】( × )
第2条の2
誤:あらかじめ

 

問題10
【道路運送法】(使用の制限び禁止)
 国土交通大臣は、自家用自動車を使用する者が貨物自動車運送事業法第三条若しくは第三十五条第一項の許可を受けず、又は同法第三十六条第一項の届出をしないで、自家用自動車を使用して貨物自動車運送事業を経営したときは、六月以内において期間を定めて自家用自動車の使用を制限し、又は禁止することができる。

【道路運送法】( 〇 )
第81条

 

問題11
【労働基準法】(労働条件の決定)
 労働条件は、労働者が使用者より優位の立場において決定すべきものである。 労働者及び使用者は、労働協約、就業規則及び労働契約を遵守し、誠実に各々その義務を履行しなければならない。

【労働基準法】( × )
第2条
誤:労働者が使用者より優位
正:労働者と使用者が、対等

 

問題12
【下請代金支払遅延等防止法】(目的)
 この法律は、下請代金の支払遅延等を防止することによつて、親事業者の下請事業者に対する取引を公正ならしめるとともに、親事業者の利益を保護し、もつて国民経済の健全な発達に寄与することを目的とする。

【下請代金支払遅延等防止法】( × )
第1条
誤:親事業者
正:下請事業者

 

問題13
【貨物自動車運送事業法施行規則】(届出)
 一般貨物自動車運送事業者等は、一般貨物自動車運送事業又は特定貨物自動車運送事業の運輸を開始した場合、一般貨物自動車運送事業の譲渡し及び譲受け又は法人の合併若しくは分割が終了した場合、休止していた一般貨物自動車運送事業又は特定貨物自動車運送事業を再開した場合、貨物自動車利用運送を行うかどうかの別を変更した場合には、その旨を届け出なければならない。

【貨物自動車運送事業法施行規則】( × )
第44条
誤:貨物自動車利用運送を行うかどうかの別を変更することは認可事項

 

問題14
【貨物自動車運送事業法】(輸送の安全の確保の命令)
 国土交通大臣は、一般貨物自動車運送事業者が、第十六条第一項、第四項若しくは第六項、第十七条第一項から第四項まで、第十八条第一項、第二十二条第二項若しくは第三項若しくは前条の規定又は安全管理規程を遵守しているため輸送の安全の確保がされていると認めるときは、当該一般貨物自動車運送事業者に対し、必要な員数の運転者の確保、事業用自動車の運行計画の改善、運行管理者に対する必要な権限の付与、貨物自動車利用運送を行う場合におけるその利用する運送を行う一般貨物自動車運送事業者又は特定貨物自動車運送事業者の輸送の安全の確保を阻害する行為の停止、当該安全管理規程の遵守その他その是正のために必要な措置を講ずべきことを命ずることができる。

【貨物自動車運送事業法】( × )
第23条
誤:遵守しているため輸送の安全の確保がされている・・・

 

問題15
【貨物自動車運送事業輸送安全規則】(運行管理者の業務)
 運行管理者の業務の範囲は国土交通省令で定められているが、道路運送車両法に規定する日常点検の結果に基づき、運行の可否を決定することは、その範囲に含まれない。

【貨物自動車運送事業輸送安全規則】( 〇 )
第20条第1項

 

問題16
【私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律】
 この法律において「競争」とは、二以上の事業者がその通常の事業活動の範囲内において、かつ、当該事業活動の施設又は態様に重要な変更を加えることなく、商品又は役務をその供給に要する費用を著しく下回る対価で継続して供給することで、他の事業者の事業活動を困難にさせる行為をし、又はすることができる状態をいう。

【私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律】( × )
第2条第4項

 

問題17
【貨物自動車運送事業輸送安全規則】(従業員に対する指導及び監督)
 貨物自動車運送事業者は、国土交通大臣が告示で定めるところにより、当該貨物自動車運送事業に係る主な道路の状況その他の事業用自動車の運行に関する状況、その状況の下において事業用自動車の運行の安全を確保するために必要な運転の技術及び法令に基づき自動車の運転に関して遵守すべき事項について、運転者に対する適切な指導及び監督をしなければならない。この場合においては、その日時、場所及び内容並びに指導及び監督を行った者及び受けた者を記録し、かつ、その記録を営業所において三年間保存しなければならない。

【貨物自動車運送事業輸送安全規則】( ○ )
第10条第1項

 

問題18
【貨物自動車運送事業法】(運賃及び料金等の掲示)
 一般貨物自動車運送事業者は、運賃及び料金(個人(事業として又は事業のために運送契約の当事者となる場合におけるものを除く。)を対象とするものに限る。)、運送約款その他国土交通省令で定める事項を主たる事務所その他の車庫において公衆に見やすいように掲示しなければならない。

【貨物自動車運送事業法】( × )
第11条

 

問題19
【貨物自動車運送事業輸送安全規則】(過労運転の防止)
 一般貨物自動車運送事業者等は、事業計画に従い業務を行うに必要な員数の事業用自動車の運転者又は特定自動運行保安員を必要に応じて選任しておかなければならず、選任する運転者は、日々雇い入れられる者、二月以内の期間を定めて使用される者又は試みの使用期間中の者(14日を超えて引き続き使用されるに至った者を除く。)であってはならない。

【貨物自動車運送事業輸送安全規則】( × )
第3条第1項、第2項
誤:必要に応じて
正:常時

 

問題20
【労働基準法】(作成及び届出の義務)
 常時五人以上の労働者を使用する使用者は、就業規則を作成し、行政官庁に届け出なければならない。

【労働基準法】( × )
第89条
誤:五人

 

問題21
【貨物自動車運送事業法】(欠格事由)
 一般貨物自動車運送事業又は特定貨物自動車運送事業の許可の取消しを受け、その取消しの日から五年を経過しない者(当該許可を取り消された者が法人である場合においては、当該取消しに係る聴聞の通知が到達した日前六十日以内にその法人の役員(いかなる名称によるかを問わず、これと同等以上の職権又は支配力を有する者を含む。)であった者で当該取消しの日から五年を経過しないものを含む。)は、一般貨物自動車運送事業の許可を受けることができない。

【貨物自動車運送事業法】( ○ )
第5条2号

 

問題22
【道路交通法】(使用者に対する通知)
 車両等の運転者がこの法律若しくはこの法律に基づく命令の規定又はこの法律の規定に基づく処分に違反した場合において、当該違反が当該違反に係る車両等の使用者の業務に関してなされたものであると認めるときは、公安委員会は、内閣府令で定めるところにより、当該車両等の使用者が道路運送法の規定による自動車運送事業者、貨物利用運送事業法の規定による第二種貨物利用運送事業を経営する者又は軌道法の規定による軌道の事業者であるときは当該事業者及び当該事業を監督する行政庁に対し、当該車両等の使用者がこれらの事業者以外の者であるときは当該車両等の運転者に対し、当該違反の内容を通知するものとする。

【道路交通法】( × )
第108条の34
正:当該車両等の使用者
誤:当該車両等の運転者

 

問題23
【貨物自動車運送事業法】 (事業)
 地方貨物自動車運送適正化事業実施機関は、その区域において、輸送の安全を阻害する行為の防止その他貨物自動車運送事業法又は貨物自動車運送事業法に基づく命令の遵守に関し一般貨物自動車運送事業者、特定貨物自動車運送事業者及び貨物軽自動車運送事業者に対する指導を行う。

【貨物自動車運送事業法】( ○ )
第39条

 

問題24
【自動車運転者の労働時間等の改善のための基準】(貨物自動車運送事業に従事する自動車運転者の拘束時間等)
 使用者は、貨物自動車運送事業に従事する自動車運転者の休息期間については、当該自動車運転者の住所地における休息期間がそれ以外の場所における休息期間より長くなるように努めるものとする。

【自動車運転者の労働時間等の改善のための基準】( ○ )
第4条第2項

 

問題25
【貨物自動車運送事業報告規則】(事業報告書及び事業実績報告書)
 貨物自動車運送事業者(貨物軽自動車運送事業者を除く。)は、事業者の区分に応じ、指定された報告書を、指定された時期に提出しなければならないが、毎事業年度に係る事業報告書は、事業者の事業年度の経過にかかわらず、毎年7月10日までに提出しなければならない。

【貨物自動車運送事業報告規則】( × )
第2条

 

Ⅱ. 次の問題の文書の指示に従って設問に答えなさい。

問題26
【道路交通法】(第一種免許)
 自動車及び原動機付自転車(以下「自動車等」という。)を運転しようとする者は、公安委員会の運転免許(以下「免許」という。)を受けなければならないが、以下の内容のうち、第一種免許の種類と運転できる自動車等の種類が正しいものはどれか。①から③より1つ選び、( )内にその番号を記入しなさい。

  1. 免許の種類:大型免許
    運転できる自動車等:大型自動車、準大型自動車、中型自動車、準中型自動車、普通自動車、小型特殊自動車及び原動機付自転車
  2. 免許の種類:中型免許
    運転できる自動車等:中型自動車、準中型自動車、普通自動車、小型特殊自動車及び原動機付自転車
  3. 免許の種類:準中型免許
    運転できる自動車等:普通自動車、小型特殊自動車及び原動機付自転車
【道路交通法】( ② )
第85条

 

問題27
【貨物自動車運送事業法、貨物自動車運送事業法施行規則】(事業計画)
 事業計画の変更を行う場合に、貨物自動車運送事業法及び貨物自動車運送事業法施行規則で定める認可となる事項はどれか。①から③より選び、( )内にその番号を記入しなさい。

  1. 主たる事務所の名称及び位置の変更
  2. 各営業所に配置する運行車の数の変更
  3. 貨物自動車利用運送を行おうとする場合
【貨物自動車運送事業法、貨物自動車運送事業法施行規則】( ③ )
第9条第1項、第2条

 

問題28
【貨物自動車運送事業法】(運送約款)
 国土交通大臣が一般貨物自動車運送事業者(以下事業者)の運送約款の認可をするとき の基準として正しい事項を次の ①から ③より選び、( )内にその番号を記入しなさい。

  1. 使用者は、労働者に対して賃金を明示すること。
  2. 運賃及び料金の収受に関する事項については、国土交通省令で定める特別の事情がある場合を除き、運送の役務の対価としての運賃と運送の役務以外の役務又は特別に生ずる費用に係る料金とを区分して収受する旨が明確に定められているものであること。
  3. 事業者の正当な利益を害するおそれがないものであること。
【貨物自動車運送事業法】( ② )
第10条

 

問題29
【貨物自動車運送事業法施行規則】(届出)
 貨物自動車運送事業者等は法令に定める事項に該当することとなった場合には、その旨を該当する国土交通大臣、地方運輸局長、運輸監理部長又は運輸支局長に届け出なければならないが、以下の内容において誤っているものはどれか。 ①から ③より選び、( )内にその番号を記入しなさい。

  1. 一般貨物自動車運送事業者又は特定貨物自動車運送事業者たる法人であって、役員又は社員に変更があった場合
  2. 事業用自動車の運転者及び運転の補助に従事する従業員の休憩又は睡眠のための施設の位置及び収容能力に変更があった場合
  3. 一般貨物自動車運送事業者又は特定貨物自動車運送事業者の運輸を開始した場合
【貨物自動車運送事業法施行規則】( ② )
第44条

 

問題30
【貨物自動車運送事業輸送安全規則】(運行指示書による指示等)
 一般貨物自動車運送事業者等は、貨物自動車運送事業輸送安全規則第七条第三項に規定する業務を含む運行ごとに、運行指示書を作成し、これにより事業用自動車の運転者等に対し適切な指示を行い、及びこれを当該運転者等に携行させなければならないこととされているが、運行指示書に記載しなければならない事項として法令で定められているものを次の ①から ③より1つ選び、()内にその番号を記入しなさい。

  1. 運行の経路並びに主な経過地における発車及び到着の日時
  2. 事業者の氏名又は名称
  3. 乗務した事業用自動車の自動車登録番号その他の当該事業用自動車を識別できる表示
【貨物自動車運送事業輸送安全規則】( ① )
第9条の3

 

関東運輸局役員法令試験(令和6年3月実施)合格率

  • 受験者数:70人
  • 合格者数:38人
  • 合格率 :54.29%

今後の一般貨物の役員法令試験実施予定(関東運輸局)

※下記の日程は予定です(2024年4月4日時点)。

試験会場:横浜第二合同庁舎1階 共用会議室(予定)
(午前の部)
 受付時間:10時00分 ~ 10時30分
 試験時間:10時50分 ~ 11時40分
(午後の部)
 受付時間:14時00分 ~ 14時30分
 試験時間:14時50分 ~ 15時40分

●令和6年  5月29日(木)
●令和6年  7月31日(水)
●令和6年  9月27日(金)
●令和6年 11月27日(水)
●令和7年  1月29日(水)
●令和7年  3月26日(水)

(出典元:関東運輸局『法令試験の実施について』

 

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