キャンペーン!AI時代の最新ノート。HP ENVY x360 14【日本HP】

PR

運行管理者が行なう点呼とは

スポンサーリンク

運行管理者が行なう点呼とは

運行管理者が行なう点呼には、乗務開始前に行なう点呼と乗務終了後に行なう点呼とがあります。いずれも対面での点呼が原則です。

乗務開始前の点呼

乗務の開始前に、運転者や自動車が安全に運行できる状態かどうかを報告を求め確認するとともに必要な指示を与えます。

乗務開始前点呼の内容

乗務開始前の点呼では、次のようなことを行ないます。

事項 内容
報告を求める事項 日常点検の実施状況/酒気帯びの有無/疾病、疲労等の状況
確認事項 日常点検の実施状況/酒気帯びの有無/疾病、疲労等の状況(/携行品等の状況等)
指示事項 運行の安全を確保するために必要な指示(運行経路/運行時間/運行上の注意/運行経路の道路状況及び気象状況等)
記録事項 点呼執行者名/運転者名/乗務する車両の登録番号/点呼日時/点呼方法(アルコール検知器の使用の有無、対面でない場合は具体的方法)/酒気帯びの有無/疾病、疲労等の状況/日常点検の状況/指示事項/その他必要な事項

運行管理者は、乗務前の点呼において、以下の点に注意しなければなりません。

  • 酒気帯びの状態にある乗務員を車両に乗務させてはなりません。
  • 疾病、疲労、その他の理由により安全な運転をすることができない、またはその補助をすることができないおそれがあると判断した乗務員を車両に乗務させてはなりません。

※その他の理由とは、覚せい剤や禁止薬物等の薬物の服用、異常な感情の高ぶり、睡眠不足等を指します。

乗務前点呼の記録の内容

乗務前点呼の記録内容は、次のとおりです。

  1. 点呼執行者名
  2. 運転者名
  3. 運転者の乗務に係る事業用自動車の自動車登録番号又は識別できる記号、番号等
  4. 点呼日時
  5. 点呼方法
    イ.アルコール検知器の使用の有無
    ロ.対面でない場合は具体的な方法
  6. 酒気帯びの有無
  7. 運転者の疾病、疲労、の状況
  8. 日常点検の状況
  9. 指示事項
  10. その他必要な事項

乗務終了後の点呼

乗務の終了後に、運行の安全にかかる状況について報告を求め確認をします。

乗務終了後点呼の内容

乗務終了後の点呼では、次のようなことを行ないます。

事項 内容
報告を求める事項 事業用自動車、道路及び運行状況/事業用自動車の状況/事故又は異常の有無/運行した経路の道路、交通、気象の状況/交替運転者に対する通告(/乗務記録、チャート紙、携行品等の提出)
確認事項 酒気帯びの有無
指示事項 運転者の運行状況(乗務記録、チャート紙)に対する指導/次回の運行予定
記録事項 点呼執行者名/運転者名/乗務する車両の登録番号/点呼日時/点呼方法(アルコール検知器の使用の有無、対面でない場合は具体的方法)/自動車、道路及び運行の状況/酒気帯びの有無/交替運転者に対する通告/その他必要な事項

乗務終了後の点呼の締めくくりには、「ご苦労様でした」「お疲れ様でした」といった、心からのねぎらいの言葉を忘れないようにしましょう。

乗務後点呼の記録の内容

乗務後点呼の記録内容は、次のとおりです。

  1. 点呼執行者名
  2. 運転者名
  3. 運転者の乗務に係る事業用自動車の自動車登録番号または識別できる記号、番号等
  4. 点呼日時
  5. 点呼方法
    イ. アルコール検知器の使用の有無
    ロ. 対面でない場合は具体的方法
  6. 自動車、道路及び運行の状況
  7. 交替運転者に対する通告
  8. 酒気帯びの有無
  9. その他必要な事項

中間点呼(トラックのみ)

貨物自動車運送事業者は、乗務前、乗務後のいずれも対面で行なわない場合、乗務の途中に少なくとも1回点呼をしなければなりません。中間点呼といいます。

中間点呼の内容

事項 内容
報告を求める事項 酒気帯びの有無/疾病、疲労等の状況
確認事項 酒気帯びの有無/疾病、疲労等の状況
指示事項 運行の安全を確保するために必要な指示(運行経路/運行時間/運行上の注意/運行経路の道路状況及び気象状況等)
記録事項 点呼執行者名/運転者名/乗務する車両の登録番号/点呼日時/点呼方法(アルコール検知器の使用の有無、対面でない場合は具体的方法)/酒気帯びの有無/疾病、疲労等の状況/指示事項/その他必要な事項

中間点呼の記録の内容

中間点呼の記録内容は、次のとおりです。

  1. 点呼執行者名
  2. 運転者名
  3. 運転者の乗務に係る事業用自動車の自動車登録番号又は識別できる記号、番号等
  4. 点呼日時
  5. 点呼方法
    イ.アルコール検知器の使用の有無
    ロ.対面でない場合は具体的な方法
  6. 酒気帯びの有無
  7. 運転者の疾病、疲労、の状況
  8. 指示事項
  9. その他必要な事項

点呼をする場所

運転者が乗務を開始する前および常務を終了した時に、運転者が所属する営業所で点呼を実施します。原則として、対面でしなければなりません。

運行上やむを得ない場合には、電話その他の方法ですることも認められています。
「運行上やむを得ない場合」とは、遠隔地で乗務が開始または終了するため、対面で点呼をできない場合をいいます。
車庫と営業所が離れている場合又は早朝・深夜等において点呼執行者が営業所に出勤していない場合等は「運行上やむを得ない場合」に該当しません。

運行管理者が点呼を行なう

点呼は運行管理者が行なわなければなりません。補助者が選任されている場合は、点呼全体の3分の1未満に限って、補助者に点呼を行なわせることもできます。

IT点呼をできる事業者は?

点呼は対面が原則です。Gマークを取得した貨物自動車運送事業者は、国土交通大臣が定めた機器を用いた点呼(IT点呼といいます)を行なうことができます。

IT点呼についてはこちらをご覧ください。

運行管理者(貨物)必携ポケットブック

安全への配慮を欠いたトラック運送(事故)、少子高齢化によるトラック運転者不足などが社会問題となり、貨物輸送に関する運行管理の充実、徹底が求められています。

「運行管理者」の資格試験に受かるための知識と実際の実務知識は別物です。

『運行管理者(貨物)必携ポケットブック』は、貨物輸送における運行管理の実務に役立つ内容をコンパクトにまとめています。

巻末には実務に使える関連資料が掲載されています。

著者 :鈴木 邦成
出版社‏ : ‎ 日刊工業新聞社
発売日‏ : ‎ 2016/8/26

Amazonでチェックする

 
企業経営における物流の役割は、日増しにその重要性を増しています。

貨物輸送は物流を支えるキモの部分だといえます。

しかし、近年ではトラックドライバー不足が社会問題となっており、2024年問題が叫ばれています。

『運行管理者(貨物)必携ポケットブック(第2版)』は、ドライバーを管理する運行管理者の実務についてまとめた書籍です。

著者 :鈴木 邦成
出版社‏ : ‎ 日刊工業新聞社
発売日‏ : ‎ 2024/2/28

Amazonでチェックする