「先進安全自動車(ASV)」は、先進技術を利用してドライバーの安全運転を支援するシステムを搭載した自動車のことを言います。
先進安全自動車(ASV)の導入補助金とは
国土交通省(国交省)の先進安全自動車(ASV)の導入補助金とは、下記の装置を搭載した事業用の車両を購入等する場合、下記の補助金額を上限としてASV装置購入に係る費用の2分の1を補助するというものです。
以下は、2023年度(令和5年度)先進安全自動車(ASV)導入補助金についての説明です。
申請受付期間が2024年(令和6年)2月14日まで延長されました。
補助対象事業者
1. 以下に該当する中小自動車運送事業者
- 一般乗合旅客自動車運送事業者
- 一般貸切旅客自動車運送事業者
(中小企業以外も対象) - 一般乗用旅客自動車運送事業者
- 特定旅客自動車運送事業者
- 一般貨物自動車運送事業者
- 特定貨物自動車運送事業者
2. 上記自動車運送事業者に対するリース事業者
補助対象車両
補助の対象となる車両は、2023年(令和5年)4月1日以降に購入(新車新規登録)した車両です。
申請受付期間
2023年(令和5)年8月10日から2024年(令和6年)2月14日まで
補助対象装置ごとの補助率と補助上限額
補助対象装置 | 補助対象車種 | 補助率 | 補助上限 |
---|---|---|---|
衝突被害軽減ブレーキ (歩行者検知機能付き) |
車両総重量3.5t超のトラック バス |
1/2 | 100,000円 |
貸切バス(中小事業者等以外) | 1/3 | 67,000円 | |
車間距離制御装置 +車線維持支援制御装置 |
トラック バス タクシー |
1/2 | 100,000円 |
貸切バス(中小事業者等以外) | 1/3 | 67,000円 | |
ドライバー異常時対応システム | トラック バス タクシー |
1/2 | 100,000円 |
貸切バス(中小事業者等以外) | 1/3 | 67,000円 | |
先進ライト | 車両総重量3.5t超のトラック バス タクシー |
1/2 | 100,000円 |
貸切バス(中小事業者等以外) | 1/3 | 67,000円 | |
側方衝突警報装置 | 車両総重量3.5t超のトラック バス |
1/2 | 50,000円 |
貸切バス(中小事業者等以外) | 1/3 | 33,000円 | |
統合制御型可変式速度超過抑制装置 | バス | 1/2 | 100,000円 |
貸切バス(中小事業者等以外) | 1/3 | 67,000円 | |
アルコール・インターロック | トラック バス タクシー |
1/2 | 100,000円 |
貸切バス(中小事業者等以外) | 1/3 | 67,000円 | |
事故自動通報システム (後付け含む) |
トラック バス タクシー |
1/2 | (後付け以外) 50,000円 (後付け) 30,000円 |
貸切バス(中小事業者等以外) | 1/3 | (後付け以外) 33,000円 (後付け) 20,000円 |
※1車両あたり複数の装置を装着する車両においては、次の額が上限です。
- トラック:200,000円
- バス:300,000円
- 貸切バス(中小事業者等以外):200,000円
- タクシー:150,000円
※後付けの事故自動通報システムは、国土交通大臣が選定したシステムが対象です。下表を参照してください。
システム名称 | 提供元 |
---|---|
見守るクルマの保険(プレミアムドラレコ型) | 三井住友海上火災保険株式会社 |
見守るクルマの保険(ドラレコ型) | 三井住友海上火災保険株式会社 |
法人ドライブエージェント 前方1カメラ型 | 東京海上日動火災保険株式会社 |
法人ドライブエージェント 2カメラ一体型 | 東京海上日動火災保険株式会社 |
ドライブエージェント パーソナル前方1カメラ型 | 東京海上日動火災保険株式会社 |
ドライブエージェント パーソナル 2カメラ一体型 |
東京海上日動火災保険株式会社 |
タフ・見守るクルマの保険専用ドライブレコーダー | あいおいニッセイ同和損害保険株式会社 |
衝突被害軽減ブレーキ(歩行者検知機能付き)
レーダーやカメラ等により先行車及び歩行者との距離を常に検出し、危険な状況にあるかどうかを監視します。追突等の危険性が高まったら、音により警報し、ドライバーにブレーキ操作を促します。それでもブレーキ操作をせず、追突する若しくは追突の可能性が高いと車両が判断した場合、システムにより自動的にブレーキをかけ、衝突時の被害を軽減します。
車間距離制御装置+車線維持支援制御装置
走行車線と先行車を認識し、車線・車間距離の維持を支援します。これにより、ドライバーの車線維持や先行車への追従走行に係る運転負荷を軽減します。
ドライバー異常時対応システム
ドライバーが安全に運転出来ない状態に陥った場合に、ドライバー又は乗客等によるボタンの押下や、システムによる自動検知により車両は自動的に停止します。
先進ライト
前方の先行車や対向車等を検知し、眩しさを与えないよう部分遮光することにより、走行ビーム同等の視界を確保するヘッドライト等。
側方衝突警報装置
左折時や車線変更時に側方の衝突事故等を防止するため障害物の検知、車両の通過範囲を予測し、衝突の可能性が高いと判断した場合には、ドライバーに衝突を回避するよう警報します。
統合制御型可変式速度超過抑制装置
峠などの下り坂でのスピード超過による事故を防止するため、制動力を統合的に制御することにより、自動的に予め設定した速度になるように抑制します。
アルコール・インターロック
ドライバーの呼気から設定値以上の濃度のアルコールを検知した場合、エンジンが始動しないようにします。
事故自動通報システム
大きな事故が発生した際、その衝撃を検知して自動的にコールセンターへ通報します。
※当該コールセンターから消防等へ通報します。
詳細は、国土交通省のホームページをご覧ください。
> 国土交通省『先進安全自動車(ASV)の導入に対する支援(令和5年度)』